まさかの給料なし!? バイト給料日の振込時間やトラブルあれこれ
バイトを始める時に気になるのは給料でしょう。給料日がいつか、いくら振り込まれるのか、もし振り込まれていなかったら……。
通常なら定められた日に給料が入るため、実際に問題が生じることは少ないかもしれません。しかし、バイト先が手続きを忘れてしまうといったトラブルも考えられるでしょう。
ここでは給料日の振込時間をはじめ、振り込まれていない、支払ってもらえない場合など、バイトの給料にまつわる疑問点について解説していきます。
【目次】
1. バイトの給料日は “0” か “5” のつく日が一般的
2. 給料日が土日祝日の場合は、振り込み時間や手渡しのケースなら
3. 給料が振り込まれず&少なかったら、まず確認したい3つのポイント
4. 慌てずに済むバイト給料未払いへの対応法
5. バイトを辞めたい時の給料支払いについて
6. まとめ
バイトの給料日は “0” か “5” のつく日が一般的
バイトの給料日は会社が設定しているものですが、いくつかのパターンが見られます。
▼バイトの給料日は “10日” や “25日” などが多い▼
労働基準法によれば、給料は月に1回以上、“一定の日” に支払うことが定められています。
3ヵ月以上続く長期バイトの場合、一般的には締め日に計算された給料が定められた給料日に支払われます。そのため、締め日の翌月が給料日となることが。
(例1)
月末締めで給料日が25日なら:4月1日~30日の給料が、5月25日に支払われる
(例2)
15日締めで給料日が30日なら:3月16日~4月15日までの給料が4月30日に支払われる
給料日に設定されることが多いのは、一般的に “0” か “5” のつく日です。
日にちが固定されることで、アルバイターにとっては支出の計画を立てやすくなります。バイト先から見れば、事務作業の効率化や支払い忘れの防止にもなるでしょう。
▼短期バイトなら週払いや日払いも▼
短期バイトの場合、月のサイクルではなく週払いや日払いとなることが珍しくありません。
週払いは月払い同様に “締め日” が決まっています。
(例)
毎週金曜日が締め日で給料日が翌週水曜日
→2018年の場合、4月2日(月)~6日(金)の給料が4月11日(水)に支払われる
日払いの場合、当日中の全額支払いか翌日支払いを取っている事業者が多いようです。
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給料日が土日祝日の場合は、振り込み時間や手渡しのケースなら
楽しみにしているバイトの給料日が、銀行が稼働していない土日祝日にあたった場合はどうなるのでしょうか? 振り込み時間も気になるところです。
▼給料日が土日祝日なら、当週金曜or翌週月曜▼
給料日が銀行の稼働していない土日祝日に重なってしまう場合、その前の営業日か翌週の営業日を給料日とするケースが多いようです。つまり、通常は当週金曜か翌週月曜。
現在は当週の営業日に支払う会社がほとんど。とはいえ「翌営業日」としている会社もあるため、事前に確認しておきましょう。
▼午前10:00までに引き出せるよう振り込まれる▼
待ちに待ったバイトの給料日。では何時になったら口座から引き出せるでしょうか?
労働基準法上では時刻の定めがありませんが、通達によって金融機関の営業開始時間には引き出せるよう指導がなされているようです。ただ、中小企業などでは遅れること考えられるでしょう。
▼手渡しのバイト&きちんと受け取るための注意点▼
銀行振込ではなく、手渡しでバイトの給料を受け取る場合は注意点があります。
バイト先は間違いなく本人に手渡ししなければなりません。そのため、本人が受け取ったことを証明するための認印を求められることがあります。持っていないと受け取りが遅れてしまいかねません。
バイトの給料が手渡しとなっている場合は、必要事項を確認しておきましょう。
給料が振り込まれず&少なかったら、まず確認したい3つのポイント
さぁ、今日はバイトの給料日! 10:00を過ぎたので銀行のATMで引き出そうと思ったら、給料が振り込まれていない、あるいは金額が少なかった……。そんな時に確認すべき3つのポイントを紹介します。
▼最初の給料日はタイミングによって先になることも▼
バイトの給料が振り込まれていないと焦りますが、まずは落ち着きましょう。すでに述べたように、給料には計算上の “締め日” があります。25日が給料日だからといって、当月25日に自分の給料が振り込まれるとは限らないのです。
例えば締め日が月末なら、当月25日に振り込まれるのは前月分に働いた給料です。したがって、当月から働き出した場合はまだ給料日になっていません。このように働き始めて最初の給料日は、思っていたより先になる可能性があります。
▼長期休暇前やボーナスの時期は遅れることが▼
本来、給料の支払い遅れはあってはならないこと。とはいえ、遅れる可能性が全くないわけではありません。
主な原因として考えられるのは、長期休暇前やボーナス時期と重なって事務作業が増えた結果、遅れているケース。給与事務でトラブルが発生して間に合わなかった……ということも考えられるでしょう。
こういったケースでは、数時間の遅れで振り込まれることも。急いでいない場合は少し待ってみるとよいかもしれません。
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■バイトで長期休暇を取得するための交渉術
▼源泉徴収や扶養を抜けた時は少なくなる▼
給料が少ないと感じる時は “額面” と “手取り” を勘違いしている可能性があります。
給料は全額本人に直接支払われるべきものですが、そこから税金や社会保険料などが引かれます。所得税の源泉徴収や住民税の特別徴収という制度で、適正に計算された金額が給料から天引きされています。会社が故意に減らしているわけではないので安心してください
保護者や配偶者などの扶養を抜けた場合や家族が自分の扶養から抜けたケースなど、税金や家族手当の面で少なくなる可能性がないとはいえません。
金額が少ないと思ったら、バイト先に理由を問い合わせてみましょう。
源泉徴収については、以下の記事で詳しく解説しています。
■バイトでも源泉徴収された所得税が返ってくる可能性
慌てずに済むバイト給料未払いへの対応法
バイトの給料が未払いになると、日常生活にしわ寄せが……。そんな事態に見舞われてしまった場合、どのような対応がとれるのか確認しましょう。
▼バイト給料の振り込みがないことを上司に確認▼
給料が振り込まれていないからといって、すぐに未払いだと慌ててはいけません。まずはその事実を上司や伝え、状況を確認します。
銀行口座番号の登録ミスといった経理上の事故、銀行システムにトラブルがあった可能性もあるため、原因を突き止めて給料を振り込んでもらうことが大切です。
▼労働基準監督署や弁護士に相談する▼
原因が会社側にあるとハッキリしているのに給料が支払われない時は、一人で悩まず相談できる機関を利用します。
多くの場合、その原因を取り除いて振り込んでくれるか、手渡しに変更してもらえるものです。しかし、対応が鈍く完全な未払いに陥ると厄介です。抗議して支払ってもらえればよいですが、解決しない場合や揉め事に発展するのをためらうことがあるかもしれません。そんな時は、労働基準監督署や弁護士への相談を考えましょう。
◇労働基準監督署へ相談
労働基準監督署は、労働基準法における司法警察の職務も担う機関。個人の抗議に耳を貸すことがなくても、労働基準監督署からであれば即座に対応することも珍しくありません。
各都道府県の労働基準監督署所在地はこちらから確認できます。
⇒厚生労働省 全国労働基準監督署の所在案内
◇弁護士へ相談
法律の専門家である弁護士に相談することも有効な手段といえます。無料相談を利用するとよいですが、相談料が必要な場合は、30分で5,000円くらいが目安です。
弁護士が介入すればすぐに支払ってくれる可能性がありますが、正式に依頼すると費用がかかる点がネックかもしれません。労働基準監督署なら費用は不要ですが、給料の回収をしてくれるわけではない点に注意が必要です。
労働基準監督署さえも無視するような会社の場合、民事訴訟を起こして法的手続きによる回収が考えられます。したがって弁護士に相談する意義も大きいといえるでしょう。
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■バイト先が労働基準法違反をしていないかチェック
バイトを辞めたい時の給料支払いについて
バイトを辞めた時に給料の支払いはどうなるのか。心配かもしれませんが、結論から言うといつ辞めても給料は支払われます。
▼法律ではバイトを辞めたあとでも給料は支払われる▼
バイトに限らず、給料は全額を直接本人に支払うのが労働基準法の大原則です。辞めたからといって給料を支払わないということは許されません。
話し合いで解決しない場合は、法的な手段に訴えることになります。請求訴訟を起こす場合の注意点は、主に以下の3つです。
◇請求額の確定
給料の支払いを求めているにもかかわらず、金額が曖昧ではいけません。雇用契約書や賃金規定、給与明細から証明することができるので、請求額をきちんと出してみましょう。記帳して、振り込みがなく未払いになっていることも証明します。
◇労働した事実の証明
給料は“労働の対価”ですから、勤務状況を証明する必要があります。タイムカードや業務日誌、シフト表、働いた時間などが書かれた個人の日記などが証明できる資料になります。原本を用意することが難しい場合はコピーをとりましょう。
◇消滅時効
消滅時効とは、給料日から2年が経過すると請求する権利がなくなること。2年が経過してバイト先が時効を主張すると、裁判しても負けてしまうのです。もし給料日から2年が経過しそうで急ぐ場合は、時効前に届くよう「内容証明」を出すとよいでしょう。
電話や内容証明などで請求することを、法的には「催告」と呼んでいます。催告から6ヵ月以内に裁判で請求すれば、その間に2年が経過しても催告の時点にさかのぼって時効が中断されます。中断した時点から2年のカウントをやり直すことができるのです。
この場合、内容証明に配達記録をつけた郵便を利用するなど、確かに催告した事実を証明することがポイントになります。時効を中断する方法は他にもありますが、時間が迫っている時に有効なのはこの方法といえるでしょう。
自分では難しいと思う場合は、弁護士などの専門職に相談しましょう。
▼給料日の翌日に辞意を伝えてもOK▼
期限の定めがない雇用の場合、退職の申し出について民法では2週間前に行えばよいことになっています。月給制の場合は給与算定期間の前半に申し出て、次の期に退職となります。つまり “翌月” ということに。
給料日より前に辞意を伝えると「給料をもらえないのではないか……」と不安になるかもしれませんので、「翌日に伝えればよい」と考えることもあるでしょう。ただ、法的には辞意を伝えるのが給料日の前日でも翌日でも、給料をもらえなくなることはありません。
とはいえ、バイト先によっては「いきなり辞めるなら損害賠償を請求する」といってくるケースが考えられます。実際に賠償義務が生じる可能性は低いですが、無用なトラブルを避けるためにも、また、マナーの点からも辞めたくなったら早めに伝えるべきです。
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■バイトを円満に辞める方法
▼バイトの “ばっくれ” は給料トラブルに発展する可能性も▼
辞めたくて仕方ないバイトでも “ばっくれ” は危険です。退職理由に関係なく、雇用主は給料を支払う義務があります。が、怒りのあまり支払わない……といったトラブルに発展する可能性があるのです。
給料の未払い問題を解決するためには、裁判をしなければならなくなるかもしれません。ばっくれなければ必要ない手間と労力であり、費用もかかります。まっとうな手続きを踏んで退職するのがいちばんです。
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■バイトをばっくれた時の給料・電話連絡の実情
まとめ:バイト給料日のシステムを知って適切に行動すべし
ここまで、バイト給料日の仕組みと給料が振り込まれていない場合の対処法などについて解説してきました。重要なポイントをおさらいしましょう。
・給料は “締め日” 次第で、給料日までの労働分が全て支払われないケースもある
・月払いでは “0” か “5” のつく日を給料日とすることが多い
・振り込みがない場合、まず原因を突き止める
・給料未払いに発展したら労働基準監督署や弁護士に相談する
・話し合いで解決しない時は裁判も視野に入れる
・裁判には証拠が必要であり、消滅時効に注意する
・辞めたいときはトラブルを防ぐためにも早めに申し出る
これらのポイントは最低限、知っておきたいもの。バイト給料日のシステムを把握すると、トラブルに見舞われた時も適切な行動をとることができるでしょう。
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