契約期間内にバイトを辞めることは可能?円満に退職する4つのコツも紹介
「バイトの契約期間内に辞めることはできるの?」と悩むことはありませんか?基本的に、契約期間を満了するまでバイトを退職することは難しいです。
ですが、理由や契約期間によって退職できるケースがあります。
本記事では、バイトを契約期間内に辞められるパターンやよくある理由、円満に辞めるためのコツなどを解説します。
ルール違反と判断されず円満にバイトを辞めるためにも、ぜひ最後までお読みください。
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【目次】
1. 原則、バイトは契約期間が満了するまで辞めることはできない
2. 契約期間内でもバイトを辞められる2つのパターン
3. 【例文】バイトを契約期間内に辞めるときによくある理由5選
4. 契約期間内でも円満にバイトを辞める4つのコツ
5. バイトを契約期間内に辞めるときによくあるQ&A
6. まとめ
原則、バイトは契約期間が満了するまで辞めることはできない
契約期間が定められているバイトの場合、契約期間が終了するまで勤めることが原則です。契約期間内の退職は、ルール違反と判断されます。
ですが、ディップ総合研究所の調査によると、バイトを始めた人の約5割が、勤務開始から半年以内にバイトを辞めたいと考えています。
出典:ディップ総合研究所
つまり、契約期間が終了するまでの間に辞めたいと思うことは、珍しくありません。
まずは「労働条件通知書」で、バイト先で定められた契約期間や、契約の更新日・最低勤務期間などをチェックしてみましょう。
契約期間内でもバイトを辞められる2つのパターン
契約期間内でもバイトを辞められるパターンには、下記の2つがあります。
1.「やむを得ない事由」がある場合
2.1年を超える労働契約を締結した後、1年が経過した場合
1つずつ見ていきましょう。
パターン1.「やむを得ない事由」がある場合
契約期間内でも「やむを得ない事由」がある場合は契約を解除できます。実際に、法律では下記のように定められているからです。
(やむを得ない事由による雇用の解除)
第六百二十八条当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
なお「やむを得ない事由」には、次のような事情が該当します。
- バイトをしている本人の怪我や病気で続けることが困難になった
- 家族の介護・転勤・引越しなどで通勤が困難になった
- バイト先でパワハラ・セクハラなどが横行している
- 契約時に聞いていた業務内容と異なる
上記のような理由がある場合は、まずはバイト先に辞めたいことを相談しましょう。なお、法律では、退職を希望する日の2週間前までに申し出ることが決められています。
(期間の定めのある雇用の解除)
第六百二十六条の二前項の規定により契約の解除をしようとする者は、それが使用者であるときは三箇月前、労働者であるときは二週間前に、その予告をしなければならない。
ただ、契約期間中に退職することは本来雇用契約違反にあたります。
めったにありませんが、会社に明らかな損害を与えた場合は、損害賠償を請求される恐れもあります。
円満に辞めるためにも、まずはバイト先の店長や上司に辞めたいことを相談し、よく話し合うようにしましょう。
パターン2.1年を超える労働契約を締結した後、1年が経過した場合
労働条件通知書に記載されている契約期間が1年以上の場合、決められた日から1年経っていれば退職できます。
このパターンでは、認められる理由に特別なルールはありません。また、以下のように2週間前に申し出なくても、すぐに退職できると定められています。
第百三十七条
民法第六百二十八条の規定にかかわらず、当該労働契約の期間の初日から一年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。
自分が当てはまるか確認するには、まず労働条件通知書で決められた日から、何年経過しているかを確認しましょう。
【例文】バイトを契約期間内に辞めるときによくある理由5選
バイトを契約期間内に辞めたいと考えたときによくある理由には、次の5つが挙げられます。
1.ハラスメントを受けたから
2.体調を崩したから
3.業務内容や労働条件が契約と違ったから
4.家庭の事情があるから
5.学業に専念したいから
バイト先に辞めることを伝えるときの例文とあわせて、順番に見ていきましょう。
理由1.ハラスメントを受けたから
<例文>
体調を崩してしまい仕事を続けることが難しいので、○月×日で退職させていただけないでしょうか。
ハラスメントを受けたときは、理由を正直に伝えるか慎重に考える必要があります。場合によっては、ハラスメントがひどくなるケースがあるからです。
もしバイト先に事実を伝えて辞めるときは、ハラスメントの内容を記録し準備しておくことが重要です。
<準備しておくべき物の例>
●ハラスメントの内容を記録したメモ
●ハラスメントを受けたときの録音データ
録音は、状況によって録音した人が不利になるケースがあります。職場の環境を害する迷惑行為と誤解されないよう、慎重に対応しましょう。
ハラスメントがあった場合、雇用主は適切に対処しなければなりません。もちろん、泣き寝入りする必要はないので、まずは証拠を記録し準備しましょう。
なお「今受けていることが、パワハラにあたるのか知りたい」という方は、下記の記事をご覧ください。
>>アルバイトでパワハラと判断される基準とは?事例や4つの対処方法を紹介
理由2.体調を崩したから
<例文>
先日足に怪我をしてしまい、医師から療養するよう指示を受けたため、仕事を続けることが難しい状態です。
急で申し訳ございませんが、○日でバイトを辞めさせていただけないでしょうか。
怪我や病気が理由で出勤できなくなった場合は、できるだけ正直に打ち明けましょう。正直に伝えることで、バイト先から理解を得やすくなります。
理由の例として以下が挙げられます。
- 体調が悪化した
- 精神的な病気で勤務が困難になった
- 怪我をして通勤できなくなった
医師の診断結果や具体的な病名を説明することで、相手により納得してもらいやすくなります。
ただし、プライベートなことなので、可能な範囲で伝えれば問題ありません。
理由3.業務内容や労働条件が契約と違ったから
<例文>
先日もご相談しましたが、○月のバイト代のお振り込みをまだ確認できておりません。
労働条件通知書には「毎月○日」と記載されているので、約束を守っていただけていないと考えております。
このまま勤務し続けることは難しいため、○日をもって退職させていただけないでしょうか。
業務内容や労働条件が「労働条件通知書」の内容と異なる場合は、具体的にどの部分に違反しているのか説明しましょう。
「バイト代が支払われていない」と状況を伝えるだけよりも説得力が高まるため、退職につなげやすくなります。
他にも、下記のようなケースが考えられます。
<業務内容や労働条件が契約と異なる場合の例>
●「週2日」で契約したはずなのに、週4日以上の出勤を求められる
●「交通費支給」と書いてあるのに支給してもらえない
また、いきなり退職を申し出るのではなく、事前に労働条件通知書と違う状況を伝えておくことも重要です。
理由4.家庭の事情があるから
<例文>
○月から引っ越すことになり、今の職場から通勤できない距離のため、バイトを続けることが難しくなりました。
申し訳ございませんが、△月○日で退職させていただけないでしょうか。
引っ越しや家族の介護など、家庭の事情は本人の意思だけではどうにもできないことです。正直に打ち明けることで、バイト先の店長や上司に合意を得やすくなります。
ですがプライベートの問題なので、明かしたくない事情まで無理に伝える必要はありません。
あくまで支障のない範囲で話しましょう。
理由5.学業に専念したいから
<例文>
これまで週に○日間シフトを入れていましたが、学業に支障が出ている状態です。両親にも学業に専念するように言われており、バイトを続けることが厳しくなってしまいました。
大変申し訳ございませんが、○日でバイトを辞めさせていただけないでしょうか。
学生の本分は学業のため、バイトを続けることで学業や成績に大きな影響が出てしまうなら「やむを得ない事由」に該当します。
打ち明けにくいかもしれませんが、思い切って相談してみましょう。
また「希望どおりのシフトが通らず、勉強の時間が確保できない」などのケースも同様です。
なお、バイトを辞めるときの伝え方は、下記の記事でも紹介しています。高校生が辞めるときの切り出し方も解説していますので、ぜひ参考にしてください。
>>アルバイトを辞めるときの切り出し方を伝授┃円満に退職するコツとは?
契約期間内でも円満にバイトを辞める4つのコツ
契約期間内でバイトを辞めるときは、できるだけ揉め事を起こさず円満に退職したいものです。
ここで、下記4つのコツを紹介します。
1.退職の意思は責任者へ直接伝える
2.できるだけ早めに辞めたい意思を共有する
3.バイトを辞める理由をはっきりさせておく
4.お世話になった気持ちも一緒に伝える
順番に見ていきましょう。
コツ1.退職の意思は責任者へ直接伝える
1つ目のコツは、退職したい意思を店長や上司へ直接伝えることです。
メールやLINEで伝えたり、バイト先の同僚に先に話したりした場合、自分の気持ちと違う印象で伝わる恐れがあります。
退職を切り出すときは、下記の点に注意しましょう。
- 開店直後や混雑するお昼時などは避ける
- 相手が休憩中のときや仕事終わりなど、落ち着いている時間帯に声をかける
また、あらかじめ「お話したいことがあるので、後でお時間いただけますか」のように伝えておくことがおすすめです。
責任者側が話を聞く準備をしておけるので、じっくりと聞いてもらいやすくなります。
コツ2.できるだけ早めに辞めたい意思を共有する
バイトを辞める決心をしてから、できるだけ早いうちに意思を共有しておきましょう。業務の引き継ぎや代わりのスタッフを採用するには、ある程度の時間が必要なためです。
できれば、1ヵ月前には意思表示をしておくことがおすすめです。
もちろん、雇用期間の定めがない場合、法律上は2週間前までに退職を申し入れれば辞められます。
ですが、あまりにも一方的に辞めてしまうと、バイト先が混乱してしまい業務に支障をきたします。
ただし、医師から自宅療養をすすめられているような深刻な状態のときは、無理せず即日退職させてもらえるよう相談してみましょう。
コツ3.バイトを辞める理由をはっきりさせておく
3つ目のコツは、バイトを辞める理由を自分なりにはっきりさせておくことです。
自分のなかで辞める理由が明確になっていない場合、上司や店長にはっきりと伝わらず納得を得られません。
下記の方法を試して、自分の考えを整理しておきましょう。
<バイトを辞める理由を整理するときの例>
●紙やメモアプリなどに辞めたい理由を書き出す
●友だちや家族に相談し、意見をもらう
なお、やむを得ない事情があるにもかかわらず辞めさせてもらえない場合の対象を下記の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
>>バイトを辞めさせてくれない時に確認したい法律と取るべき行動
コツ4.お世話になった気持ちも一緒に伝える
辞める意思だけではなく、これまでお世話になった気持ちを一緒に伝えてみましょう。感謝の気持ちを示すことでより丁寧な印象になります。
例えば、下記のように伝えることがおすすめです。
<例文>
至らない点も多くあったかと思いますが、これまで丁寧にご指導いただいきありがとうございました。学ばせていただいたスキルや知識は、今後も活かしていきたいと思います。
また、辞めることが確定した後は、退職日まで今までどおり仕事をこなすことが重要です。在籍している間は自分の職場だと考え、他のスタッフと協力して業務にあたりましょう。
もし「バイトを辞める日はどのように挨拶したら良いのだろう」と悩む場合は、下記の記事で紹介している例文をご覧ください。
>>【例文】バイトを辞める日の挨拶マナー! メールやラインの文面も
バイトを契約期間内に辞めるときによくあるQ&A
ここで、バイトを契約期間内に辞めるときによくある質問をまとめました。
1.契約期間内に辞めたら損害賠償を請求される?
2.バイトを契約期間内に辞めても働いた分の給料はもらえる?
では、それぞれお伝えします。
Q1.契約期間内に辞めたら損害賠償を請求される?
請求される可能性は低いです。理由として、以下の3つがあります。
- 1.具体的な被害金額を立証することが難しいから
- 2.裁判などの手続きに高額な費用がかかるから
- 3.バイト先が勝訴した場合も、請求された側に支払い能力がなければ回収できないから
ですが、あくまでもバイト先の責任者と合意したうえで辞めることが重要です。
Q2.バイトを契約期間内に辞めても働いた分の給料はもらえる?
働いた分の給料はもらえます。万が一、責任者から支払えないと言われた場合は、まず話し合いましょう。
どうしても解決できなければ、職場の労働条件が法律に違反していないか調査する公的機関「労働基準監督署」に相談する方法があります。
匿名やメールでも相談できるので、万が一のときは勇気を出して相談してみましょう。
まとめ
バイトの契約期間内であっても、以下の場合は退職できます。
- やむを得ない事由があるとき
- 1年を超える労働契約で、1年以上経過したとき
いずれにしても上司や店長とよく話し合うことが重要です。
できるだけ早めに意思表示し、お世話になったことへの感謝の気持ちを持って退職することを目指しましょう。
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