パン職人（パン・焼き菓子製造工）とは、ベーカリーショップや製パン工場でパンや焼き菓子を作るスペシャリストです。パンや焼き菓子の生地作りや成形、焼き上げを行うのが主な仕事です。経験を積むと新商品開発に携われる場合もあります。
製パン工場での製造は大量生産となるため作業の多くが自動化されていますが、ベーカリーショップなどでは手作業が多く、生地の仕込みなどが時間と手間をかけて行われます。
就職先は、大小ベーカリーショップや製パン工場が挙げられます。最近は、家庭用のパン焼き器が発達したり、天然酵母など材料や作り方にこだわる人が増えたことから趣味から独立開業してベーカリーショップを経営する人も増えています。
パン職人（パン・焼き菓子製造工）になるには、特別な資格は必要ありません。多くは入社後に実務経験を経て、技術や知識を学んでいくことが大半です。また菓子やパンの専門学校で学んだ後に仕事に就く場合もあります。正社員のほか、パート、アルバイトとして採用を行う場合もあります。工場とベーカリーでは、業務の自動化などで仕事内容が大きく異なるため、自分が目指す方向性によって就職先を選択するとよいでしょう。 パン職人（パン・焼き菓子製造工）の仕事は、技術と経験がものをいう仕事ですので、日々の業務の中で試行錯誤を行いながら、自ら学ぶ姿勢が求められます。 技術や経験以上に体力も必要となる仕事ですが、たくさんの人を喜ばせることが出来る仕事ですので、おいしいものが好きで、研究熱心かつ人を喜ばせることが好きな方は充実感を得ることができるでしょう。
全日本パン協同組合連合会 一般社団法人 日本パン工業会
和菓子職人（和生菓子製造工）は、和菓子作りのプロフェッショナルです。あんやクリーム、寒天などの材料を使い、焼き物や練り物などを製造するのが仕事です。味だけでなく、季節感や美しさを大切にした商品が多いのが特長です。
お米や小豆など自然の材料を使いますが、粉だけをとっても実に多くの種類があるため、素材の特性を見分け、お菓子作りに活かしていきます。
和菓子は生ものであるため、日々の注文によって仕事の開始時間が異なります。納期に応じて製造するため、注文が多い場合は、早朝から仕込みを始めることもあります。
就職先としては、菓子メーカーや和菓子店などが挙げられます。
和菓子職人（和生菓子製造工）になるには、特別な資格や学歴は必要ありません。多くは製菓の専門学校などで和菓子について学び、就職します。また自分が働きたい和菓子店に弟子入りする場合もあります。和菓子は種類が多く、それぞれに使われる材料も異なるため、実務の中で多くを学び取っていくことになります。最初は、あんを丸めたりする製造補助業務や販売、配達といったことから始まり、徐々に仕事の幅が広がっていくのが一般的です。一人前になるために、常に技術の向上や発想力を養う努力が欠かせない仕事といえます。
実務経験を積むと、菓子製造技能士という菓子製造の技能を認定する国家資格に挑戦することもできます。これは、和菓子職人やパティシエが一定の技能を持っていることを証明する試験で、2級は2年以上、1級は7年以上の実務経験が必要となります。
和菓子には、季節感や美しさなど味覚だけではない大きな魅力がありますので、何かを作るのが好きな方で、想像力、発想力に富んだ方は、自分の個性を活かして働くことができるでしょう。一方で、長時間立ち続けて作業を行うなど、お盆など季節によって忙しい時期があり、体力も不可欠です。相応の覚悟を持って仕事に臨む必要があります。
全国和菓子協会
乳製品製造工は、牛乳やヨーグルトを製造する仕事に従事する人を指します。
手がける製品は工場によって異なり、牛乳、ヨーグルトのほか、アイスクリームやチーズ、バターや練乳などさまざまです。例えば、牛乳を製造する工場では、乳牛から絞った生乳を検査、殺菌冷却、包装という流れで仕事を行います。また乳酸菌飲料の場合は、生乳に砂糖などを調合し、乳酸菌で発酵させる作業が行われます。なお、乳製品を改良する仕事に就く人を乳製品技術者と呼びます。
就職先としては、乳製品の製造メーカーや工場が挙げられます。
近年、多くの工場では作業が自動化されてきたことから、従業員は若干減少傾向にあるのが実情です。
乳製品製造工になるための特別な資格や学歴は必要ありません。乳製品技術者の場合は、食品工業系を学んだ人が多い傾向にあります。食品を扱うという仕事上、衛生管理に関する知識が必要です。そのため、衛生管理者の資格取得を必須とする企業もあります。衛生管理者については、さまざまな受験資格が定められていますが、基本的に実務経験が必要となるため、一定期間、業務についた後に取得するのが一般的です。
食品の製造に当たるため、安全でおいしい製品となるように、細心の注意を払って、業務にあたる必要があります。大量生産の工場などの場合、地道な作業が多く仕事に大きな波はありませんが、自分の手がけた商品が世の中に流通する喜びは大きく、やりがいに繋がるでしょう。コツコツとした作業が得意な方で仕事を正確にこなせる方に向いた仕事です。
一般社団法人日本乳業協会 社団法人 日本酪農乳業協会
ろう細工職人（食品サンプル職人）とは、ろうに細工をしてさまざまな製品を作るのが仕事です。
ろう細工は古くから日本で行なわれてきた伝統工芸であり、ろう細工職人として活躍する作家も存在しますが、現在では主に食品サンプルの世界でその技術が生かされていることから、食品サンプルを作る職人のことを指す場合が多くあります。食品サンプルの製作には、ろうでなく塩化ビニール樹脂が使われています。
寿司やスパゲティ、カレーといった食品サンプルは手先の器用さという日本人の特性を生かした独自の商材として近年発達したもので、本物そっくりで精巧な造りは多くの人を魅了しており、特に外国人観光客に人気があります。
最近は、食品サンプルにとどまらず、家電量販店の販促物、住宅展示場やショールームの演出など、多方面で使用されています。
就職先としては、食品サンプル会社となります。
ろう細工職人（食品サンプル職人）になるには、特別な資格は必要ありません。食品サンプル会社に入り、知識や技術を身につけるか、有名な職人に弟子入りすることで職を得ることが出来ます。
なお食品サンプルは、完成した料理だけでなく、途中段階をサンプルとして製作する場合もあり、そういった場合は栄養士や調理師の資格が役立つこともあります。
ろう細工職人（食品サンプル職人）はどれだけ実物に似せて作れるかが重要ですので、手先が器用で、観察力が鋭く、研究熱心な方に向いた仕事といえるでしょう。
特にありません。
飴職人（飴細工職人）とは、熱した飴をすばやく練り、動物の姿などに細工する職人のことです。日本では古くから知られている職人芸であり、仕事です。
飴細工は、熱してやわらくした飴に食用色素をいれて色を付けながら、握りばさみで細かい細工をほどこしたり、ポンプで飴に空気をいれて膨らませて完成させます。鳥や花など、さまざまな種類の飴を作りますが、熱い飴を素手で練っていくため、わずか3分ほどで細工を仕上げていきます。何を作るかその場で考えながら手を動かし、繊細な形を作り上げていきます。飴細工は、主に観賞用として作られており、実演も大きな見せ場の一つとなっています。
就職に関しては、職人のもとに弟子入りし、技を磨いて独立するのが一般的です。現在はこの技を持つ人が非常に少なくなっています。
飴職人（飴細工職人）になるには、特別な資格や学歴は必要ありません。まずは職人について、一から学ぶことからはじめます。飴の温度は平均80℃を超えるといわれており、飴細工の修行では、熱い飴を手で練る訓練を、最初はヤケドをしながら繰り返すことになります。技を習得するにはある程度の時間を要しますので、地道な鍛錬が不可欠です。アルバイトやパートとして職に就くのは難しいでしょう。
１つの飴を完成させるまでは3分程度しかないため、正確で細やかなはさみ使いと、素早い判断力が必要です。
飴の熱さや重さに耐える大変過酷な仕事ですが、お客様の目の前で実演を行うことも多く、喜ぶ人々の顔がやる気に繋がる仕事でもあります。また外国人を含め、多くの人と関わることになるので、世の中の出来事に敏感なことや、好奇心を持つことが大切です。
特にありません。
組み飴職人とは、いわゆる金太郎飴などで知られる、切ると同じ絵柄が出てくる棒状の飴を作る職人のことです。
組み飴職人は、まず依頼主からの原画をもとに組み飴用のデザインを起こします。このデザインをもとにして、飴を炊き、冷却板で温度を均等に冷しながらパーツごとに切り分けて、味や色を付けていきます。この工程では、必要な分量を職人の目測で行ないます。パーツができたら組み上げ作業に入ります。デザインと同じ絵柄になるよう、パーツを組み合わせて丸太状に仕上げます。これを引き伸ばして、裁断機にかけて、完成です。飴は時間経過で固まってしまうため、長年の経験と勘が重要となります。完成した商品は、ノベルティや結婚式などの祝い事や記念品として使われます。
就職先としては、組み飴の製造会社や製菓会社が挙げられます。
組み飴職人になるには、特別な資格は必要ありません。組み飴の製造会社や製菓会社で技術を身につけていきます。デザインを頭に描きながら素早く製作を進める必要があります。またチームワークが求められる仕事ですので、どんな状況にも対処できる判断力や対応力、コミュニケーション能力が必要です。
組み飴は、さまざまな絵柄を表現するため、人々を喜ばせたり、驚かせたりすることができる点で充実感ややりがいが大きい仕事です。一人前になるにはある程度の時間が必要なため、根気強く技術を身に付けていくことが重要です。
全国飴菓子工業協同組合
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