環境問題に向け合える仕事内容を紹介

環境保全エンジニアとは、大気汚染や水質汚染などの公害を防ぎ、環境保全に活用できる技術を開発するエンジニアのことです。
騒音や土壌、水質を測る測定器や、廃棄物の処理装置など、公害を調査したり、防ぐためのさまざまな機器を設計、制作します。保守や設置業務を行う場合もあります。 機器は、必要に応じて設計、制作されるため、現地調査を行ってから制作に取り掛かります。現地に設置したら、調整を経て機器を稼動します。機器の設置場所は処理場などが多く、汚れや匂いがきつい場合もあり、忍耐力を要します。
調査機関や企業の研究部門に勤務する場合は、実際に現場に出て、汚染調査や騒音調査を行ったり、収集したデータの分析を手がけることもあります。
環境問題への関心の高まりと共に、技術へのニーズは高まっています。

環境保全エンジニアになるには、環境や化学、生物など関連分野を学び、各企業に就職するのが一般的です。環境調査会社や民間の研究所、公害関連の機器メーカーなどが就職先として挙げられます。
メーカーに勤める場合は、一般的なメーカーと業務に大きな違いはありませんが、環境問題に関心が高く、意欲のあるお客様が多いため、刺激を受けることも多いでしょう。
お客様との関わりが多いため、コミュニケーション能力も問われます。物づくりの現場に携りたい場合は、メーカー、環境問題にじっくり取り組みたい場合は研究所など、自分の目標に応じて、就職先を定めるとよいでしょう。

財団法人　日本環境協会

環境コンサルタントとは、環境保全の専門家として企業などにアドバイスをする人のことです。
環境保全に関する専門知識を持って、官公庁や企業、NGOなどに対し、提案やアドバイスを行います。環境政策や環境アセスメントなどについて、関連情報の収集やデータ分析、評価を行います。また水質汚染や大気汚染などの公害から生態に至るまで、さまざまな環境調査を行い、専門的な分析を行い、その結果をもとに環境への影響を予測したり、回避策の提案などを行います。環境問題への意識が高まる中、仕事の広がりが期待される仕事の一つといえるでしょう。
就職先は、環境関係の受託調査を行うシンクタンクやコンサルティング会社、研究機関などが主になります。

環境コンサルタントになるには、環境関連学科で学ぶとよいでしょう。また理化学分析のために化学の知識を身につけると実務に役立つといわれています。関連資格としては、環境計量士、公害防止管理者、測量士などが挙げられます。
高い専門知識が必要ですが、何よりクライアントの依頼によって成り立つ仕事ですので、コミュニケーション能力や提案力が求められます。実地での調査も多いことから、体力や根気が必要な仕事です。
自分の仕事が環境保全に役立っていると実感できたときにやりがいを感じられるでしょう。環境問題に興味があり、仕事として関わっていきたいという使命感を持つ人に向いた仕事といえるでしょう。

日本環境アセスメント協会

環境分析技術者とは、環境保全のエキスパートとして、自然環境の調査や分析を行う人のことです。 生物学やバイオテクノロジー、化学などの幅広い知識を持っており、大気汚染や水質汚染を調査して汚染状況や周辺環境への影響を報告し、公害防止のための研究を行います。また分析結果に基づいて、環境を守るためのマニュアル作成などを行うのも環境分析技術者の仕事です。
地球温暖化を始め、森林伐採や廃棄物など、環境問題への関心の高まりとともに、環境ビジネスや環境技術に関する人材ニーズも上昇傾向となっており、環境分析技術者は今後活躍が期待される職種と言えるでしょう。

環境分析技術者になるには、関連分野を大学や専門学校で学ぶことが必要です。就職先としては、環境分析会社やコンサルティング会社、化学メーカーや研究機関、各種工場が挙げられます。採用試験を経て、入社し、職務に就きます。
関連する資格としては、公害防止管理者やバイオ技術者などが挙げられますので、一定の知識習得を証明する方法として、取得するとよいでしょう。
測定や分析では様々な専門機器を使いますので、慎重さや正確さ、冷静さが必要です。環境分野はさらに進化を続けると予想されますので、学び続ける姿勢が求められます。環境分野に強い関心と使命感を持っている人に向いている仕事といえるでしょう。

日本環境測定分析協会

環境計量士（環境計測士）とは、環境調査を行う人のことで、国家公務員資格の有資格者を指します。騒音や振動の数値計測や、土壌や排水の有害物質の調査を行い、調査結果を報告するのが仕事です。
主に分析を専門とする会社や企業の分析部門に所属します。計量証明事業で計量の証明書を発行するには、環境計量士の資格者が必要となりますので、一定のニーズがある職種といえるでしょう。
環境計量士には、濃度の計量及び計量管理に関する業務を行う濃度関係の環境測量士と、音圧レベルや振動加速度レベルの計量などを行う騒音、振動関係の環境測量士があり、それぞれ資格が異なります。
具体的な仕事先としては、計量証明事務所のほか、工場や各種処理設備をもつリサイクル関連会社や自動車メーカーなどの企業や自治体が挙げられます。

環境計量士になるには、まず環境計量士の資格が必要です。環境計量士には、濃度関係の環境測量士と、音圧レベルや振動加速度レベルの計量などを行う騒音、振動関係の環境測量士があり、資格も試験内容も異なります。学歴や年齢などは一切問われませんので、どなたでも受験が可能です。
環境計量の仕事はとても細かい数値を取り扱うため、慎重かつ正確に作業を行える人、細かい仕事が得意な人に向いています。環境問題を改善する一翼を担う仕事ですので、自然環境を守る仕事に就きたいという方はチャレンジしてみるとよいでしょう。

日本環境測定分析協会

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